ミルフォード・グレイブス&土取利行 超絶のパーカッションデュオ

京都岡崎音楽祭OKAZAKI LOOPS スペシャル・コラボレーション
◎ミルフォード・グレイブス&土取利行 
 超絶のパーカッションデュオ『宇宙律動』

出 演:ミルフォード・グレイブス(ドラムス&パーカッション)
    土取利行(ドラムス&パーカッション)
日 時:9月4日(日) 13:00開演(12:30開場)
会 場:ロームシアター京都 メインホール
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13 tel 075-771-6051
http://www.okazaki-loops.com/
入場料:前売り2000円 当日2500円

■全行為において生活態度において、私たち、人間としての有り様を問い続ける二人の音楽家。その音楽に対する真摯な姿勢によって「現代最強のドラマー」として確たる地位を得たミルフォード・グレイヴスと、ミルフォードをして「限りなく静謐で限りなく柔軟でありうる」と言わしめた土取利行。このパーカッショニストの世界の双璧が、京都岡崎で邂逅する。
 ワールドミュージックが云々される今日、私たちは様々なメディアを通して多くの民族音楽に触れる機会を持つようになった。そしてこれらの音楽を取り入れた新しい交流の動きも出て来ている。しかし、それなりの形で融合し創出されたこれらの新しい音楽もエキゾチックなサウンド、風変わりな調べでただ耳目を楽しませてくれる程度のものでしかなく、音楽が本来持っていた、生命を存続させ、次の生命を生む出す核となる要素を持った音楽とはなっていないようだ。
『宇宙律動』は表層的で形式的なフュージョン・ミュージックとは異なり、個々の演奏家が互いのボディー・ムーヴメントを知り、それらの働きかけを通して。より自由でより高いひとつの共同の関係を、行為者として生み出す真のアンサンブル・ミュージックを目指したものである。

プロフィール

ミルフォード・グレイヴス (Milford Graves)

1941年ニューヨーク州ジャマイカ生まれ。幼少よりアフリカンドラムをマスター。64年「ジャズの十月革命」に参加。「アルバート・アイラー・グループ」「ジョセッピ・ローガン・カルテット」などで活躍し、ニュージャズ派最大のドラマーとしての評価を確立。67年ダウンビート誌インターナショナル・クリティック、ポール・ドラム部門一位。73年ベニントンカレッジで音楽指導開始。一方、医学者として、東洋の鍼灸治療や音楽治療、薬草学などを研究し、アフリカ武術の実践家としても活動、現在は人体と音楽に関する画期的な研究で注目を集めている。77年、音楽評論家間章と土取利行の招聘で初来日し近藤等則、高木元輝、阿部薫、土取利行と共演。レコード『ノンモ』『ダイアローグ・オブ・ドラム』『メディテーション・アモング・アス』他多数。間章著『この旅に終わりはない』にミルフォード論が掲載されている。

土取利行(つちとりとしゆき)

1950年香川県生まれ。70年より前衛ジャズドラマーとして近藤等則、高木元輝、阿部薫坂本龍一らと活動を共にする。75年にフリージャズ・ユニット「EEU」結成直後渡米、ミルフォード・グレイヴスと知己を得る他、ヨーロッパでスティーブ・レイシー、デレク・ベイリーら即興演奏のパイオニアと共演。1976年より20世紀を代表するピーター・ブルック劇団に参加し、主要作品音楽を40年に渡って現在も担当。世界各地を旅し、民族音楽の渉猟・習得を継続しながら、83年より「銅鐸」「サヌカイト」「縄文鼓」などの古代楽器の復元演奏を展開。87年より三絃奏者の桃山晴衣郡上八幡に芸能堂を設立。地元及び岐阜県での舞台芸術プロデュースに力を注ぐ。00年代、南仏の壁画洞窟の音楽調査・演奏。近年は「明治大正演歌」の蘇生など、日本人および人類の音楽的ルーツを掘り起こす音楽家として、前人未到の活動を続けている。ミルフォード・グレイブスとは77年の初来日以来、80年代90年代の二回にわたり日本でデュオコンサートを開催している。「CD古代四部作」(日本伝統文化振興財団、2007)、邦楽番外地シリーズによる「CD明治大正演歌三部作」(立光学舍)。著書『縄文の音』『壁画洞窟の音』『螺旋の腕』他。