ロンドン、バービカン・シアターへ

ロンドン到着。翌日さっそく公演先のバービカン劇場を視察。150人の観客席だったヴロツワフの劇場から1000人を収容する大劇場へ。三〜四階のバルコニー席は使わないことになったが、700人ほどの観客に対応しなければならない。ピーターがパリから到着し、かなり広くなった舞台での通し稽古。マイクも大道具も一切用いないブルックの「何もない空間」での演技は役者にとって試練となる。特に大げさな発声をせず、自然な生の声で観客にストーリーを伝え、語りかけるにはブッフ・ドゥ・ノール劇場やヴロツワフの劇場以上に何かが要求される。この観客との距離を埋めるための何か。再びこの劇場で、この何かを見つけるためのリハとブルックの演出が続く。


ロンドン、バービカン・シアター         バービカン・シアター舞台より