2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『MAREMBO』続き

『MAREMBO』は「母』を意味するという。本の題名となっているように、ドルシーにとって母は特別な存在だった。ダフローズという名のかの女は敬虔なキリスト教徒で、ルワンダで読み書きを教えられた最初のキリスト教徒の家系だった。ダフローズは教師で、かの…

MAREMBO朗読

「それは1994年4月7日、朝10時のことだった。天気予報は台風の徴候はみられないと報告していた。カッコウが鳴き、火山は静けさを保ち、ナイル川は眠りについていた。私たちは寛大な大地の上に暮らし続けてきた。20世紀最後の私たちの唯一の不幸は、皆がいつ…

MAREMBO

『ティエルノ・ボカール』の公演が世界を巡るようになり、ドルシーが日本食好きということもあって,彼とよく食事をすることがあった。あれはバルセロナの公演中だったと思う。少し市街地から離れたモール内にある日本レストランでいつものように一緒に食事を…

ドルシー・ルガンバとの出会い

ブルック劇団で新たな作品作りをするとき、役者の選択で苦労することが往々にしてある。『ティエルノ・ボカール』の演劇化に着手したとき、リハーサル段階で何度かの交代劇があり、最後にアマドゥー・ハンパテバーと語り部役に着いたのがドルシーだった。も…

来日したアフリカからの二人の友人

先5月23,24,25日の三日間にわたり、横浜BANK ART1929の主催でルワンダのドルシー・ルバンガ率いる劇団ウルヴィントーレの演劇とマリの美術作家アブドゥー・オウォログムの展示会がBANK ART Stuido NYKで開かれた。このドルシーとアブドゥーの二人は、ピータ…