2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

桃山晴衣の音の足跡(24)幻の古曲、宮薗節(三)

けっして順風満帆とはいえない宮薗節の伝承であるが、ここで桃山晴衣の父、鹿島大治氏の宮薗節に関する興味深い文章を紹介しておく。 これは昭和36年の「邦楽の友」に連載していた『芸道牛涎録』と題する随筆に書かれたもので、彼が出会った明治、大正、昭…

桃山晴衣の音の足跡(23)幻の古曲、宮薗節(二)

さて、町田嘉章氏の「宮薗節の起こりとその伝承」を参考に、明治から現代にいたる宮薗節後継者の流れを見てみると、先の二人の名取り小川さな(二世宮薗千之)、梅田たづ(二世宮薗千寿)は、明治二十一年年十二月に宮薗清八こと宇治里清三郎の頭取のもと、…

桃山晴衣の音の足跡(22)幻の古曲、宮薗節(一)

桃山晴衣の音楽には、古曲宮薗節の伝統が秘められている。かつて永井荷風が『雨瀟瀟』で、「浄瑠璃も諸流の中で最もしめやかな薗八節に越すものはない。薗八節の凄艶にして古雅な曲調には夢の中に浮世絵美女の私語(ささやき)を聞くような趣がある」と讃し…

盛夏、東国西国(栃木那須、岡山美星町)での公演予定

七月末から八月初めにかけて、日本の東と西の地で素晴らしいコラボレーターとのパーフォーマンスを行います。那須「山のシューレ」縄文のオトとカタチの原風景 土取利行+猪風来(縄文造形) まず東国は栃木県那須横沢地区で開催される「山のシューレ」。こ…