NARASIA2010で韓国舞踊家キム・メジャさんと共演

 今年の夏、ソウルLGアートセンターでのピーター・ブルック演出「11&12」の公演で韓国を訪れてから、自身の音楽活動にも韓国のアーティストとの創造的交流が始まり出した。その一つが、12月19日に奈良の平城遷都1300年記念イヴェントの最後を飾るグランドフォーラムNARASIA2010で行う、韓国を代表する舞踊家、金梅子(キム・メジャ)さんとのパーフォーマンスである。キム・メジャさんは伝統舞踊をベースに新たな舞踊作品を創造し続けている韓国でも数少ない真の芸術家である。日本にもソロやチャンム舞踊団という自身のグループを率いて公演に度々訪れているので、その舞の素晴らしさを目にした人も少なくないと思う。彼女の名前は以前からよく聞いて知っていたが、初めてお会いしたのは数年前、横浜で大野慶人さんとのコラボレーションで来日した折、私も同フェスティバルの別のプログラムに出演していたため彼女の踊りを拝見することができ、お話をする機会があった。そして今年、ソウルを訪れた際、友人の俳優、チャン・ドゥイが彼女の友人だということで再び韓国でお会いし、いつかコラボレーションをといっていたのだが、それが意外と早く実現することになったのだ。グランドフォーラムNARASIA2010の仕掛人松岡正剛氏である。海外公演中にこのフォーラムへの出演依頼があり、アジアの音楽家や芸術家とのコラボレーションもプログラムに組み込みたいということもお聞きしていたので、ソウルでは音楽や演劇関係の人たちとも会ってきた。そして帰国後、松岡氏と打ち合わせをするうちに、キム・メジャさんとのデュオパーフォーマンスということになった。これまで大野一雄さんはじめ、日本の舞踏家とは即興で何度もコラボレーションを行って来たが、メジャさんは舞踊家であると同時に素晴らしい振り付け師でもあり、自分の踊りに関しても即興ではなくあらかじめ振り付けて踊られるという。ところが舞台本番までにはリハーサルの時間が全くなく公演の前日に初顔合わせとなる。これではあまりにも不安だということで先日メジャさんが来年の仕事の打ち合わせも兼ねて京都に見え、この時に出来るだけ打ち合わせをしようということで楽器を用意して出かけてきた。彼女はすでにお渡ししていた私の映像や音楽資料からイメージを膨らませ、ほぼ完璧な振り付けを済ませていて、その踊りをみせていただきながら音楽の構想を練ってきた。メジャさんが何を踊り、私がどんな演奏をするのかは当日のお楽しみ。他にもプログラムが盛りだくさんのグランドフォーラムNARASIA2010、入場料は無料ですが申込み制で先着順ですのでお早めに。
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金梅子(キム・メジャ)