江島若宮神社での縄文レクチャー&縄文鼓演奏

 昨年夏に拙著『壁画洞窟の音』とCD『暝響・壁画洞窟』と古代三部作『銅鐸』『サヌカイト』『縄文鼓』(復刻盤)のリリースを記念して始めた古代音楽レクチャー&サウンドデモンストレーション。先日の6月7日は三重県鈴鹿市白子の江島若宮神社での開催となった。伊勢湾西岸に面した白子は伊勢型紙の伝承地でもあり、これによって江戸時代には飛躍的な発展を遂げた町だといわれている。会場となる海辺近くに建つ江島若宮神社は木造の古式ゆかしい神社とは異なり、本殿や社務所が五年前に建て替えられたコンクリート作りの新館である。今回のイヴェントは、立光学舎の主要メンバーでもある井上博斗が白子の町で暮らして二年になることから、ボランティアスタッフとともに押し進めてくれたのだが、縄文とはおよそ縁のないような町とあって観客の動員には苦労したと思う。それでも本番になると各地から100名近くの人が駆けつけてくれ、彼らの頑張りが稔った良い会になった。この古代音楽レクチャー&サウンドデモンストレーションのシリーズは、これからピーター・ブルックの国際劇団での新作の製作と世界公演にかかわるため、当分の間休演する。こんどはいつ、どこで開催するか未定だが、再び縄文鼓の音が湧き立つときを期待していて下さい。