11&12 劇評

ロンドン/バービカン・シアター「11&12」公演

 三日間のプレビューを経て、いよいよ本公演が始まり、イギリスの各紙に劇評が掲載されだした。まず一番手は大手新聞「ガーディアン」が、五つ星,最高の評を記した。


●ブルックの最高作品。

●ある者は、単純なことをいうのに複雑な様式をとる。が、ブルックは晩年、複雑なことをいうのに単純な様式を用いてきた。

●作品は安らかで静謐、瞑想的な演劇作品で、決してどなったり、声をはりあげたりしない。

●最も感嘆したのはブルックの舞台化の簡素な美しさである。村の語り手が川を渡るとき、手にした布が優しく揺れる舟になる。党派的宗教闘争者が反対者の足を焼く時、土取利行が奏する激烈な打楽器の衝撃音で暴力が示される。

●私の真実、あなたの真実、そして真実。
やがて、異なるものへの率直な容認を通じてのみ人間は生きられるであろうということを示唆するこの賢明な劇の中核へと。

「英国紙「ガーディアン」からの抜粋文」




The Guardian ガーディアンの記事(英文)はこちらから。

http://www.guardian.co.uk/stage/2010/feb/11/11-and-12-review