桃山晴衣の三回忌

12月5日 桃山晴衣の三回忌を迎える。昨年は海外公演でパリに滞在していたためサクレクール寺院にお参りにいき、ピーター・ブルックの拠点であったブッフ・ドュ・ノール劇場でピーターはじめ親交のあった大勢の人たちが集まってくれ彼女を追悼するコンサートを持つことができた。今年、日本に帰ってからは桃山の残した多くの原稿や録音源に耳目を寄せる毎日であるが、それに触れるたびに彼女が実践してきた活動の重さをあらためて考えさせられている。とりわけ明治からなし崩し的に歪められてきた日本の伝統音楽、60年、70年代の高度経済成長期にはさらにこの現象が加速していく中、あえて厳しい道を選び、「残すべきもの」を残し、伝えるべきものを伝えようとしてきた姿勢にあらためて敬意を払うと同時に、音楽を通して共に歩めた幸せに感謝したいと思う。
 三回忌にあたっては、フアンの方からも彼女を偲んでくださるという知らせが届いているが、桃山にとっては彼女の残したうたや演奏、書き残した著書に触れてもらえることが何よりもうれしいことであろう。こうした思いもあって立光学舎ではyoutubeに私と桃山の活動の一部を紹介する映像や音楽を送ることにした。これを参考により桃山の作品に触れていただければ幸いです。                                               合掌

最近の桃山晴衣youtube映像