第17回チャンム・ダンスフェスティバル Goyang2011で再び韓国へ

 昨年12月8日、奈良県で開催された平城遷都1300年記念グランドフォーラムで絶賛を博した韓国の革新的舞踊家キム・メジャ(金梅子)さんとのコラボレーション作品が、すでに17回を迎える韓国のチャンム・ダンスフェスティバルのオープニングを飾ることになりました。チャンムとは創舞を意味し、1976年にキム・メジャさんが設立した創造的舞踊集団の名称でもあります。メジャさんは伝統的な宮廷舞踊、仏教舞踊、民俗舞踊、巫覡舞踊および伝統音楽を習得し、60年代より韓国舞踊界に革新的運動の担い手として注目され、独舞や、その後結成したチャンム・ダンスカンパニーとの創作舞踊の数々を世界で上演し注目を浴びてきました。とりわけ日本には何度も来日しており、私が共演した舞踏家の大野一雄慶人さんや山田せつ子さんとも仕事をされていて、近年ではパンソリ歌手とチャンム舞踊団のコラボレーション、「沈清」が日本でも上演され話題をよびました。そしてキムさんの活動で高く評価されているのが舞踊の発展のために、自ら主催者として世界各国のダンサーや韓国の若手ダンサーたちを招聘してチャンムダンスフェスティバルを継続させてきたことです。

<NARASIA2010でのキム・メジャ、土取利行による「光」>

 今回、キムさんと上演する「光」については以前、このブログでも書いていますので参照していただくとして、オープニングプログラムでは、NRASIAで行った能楽の安田登さんと尺八の中村明一さんと私の三人による「夢十夜」(未定)も上演される他、私は特別に韓国の演劇、舞踊、音楽の道を志す人たちのためのワークショップも二日間頼まれるなど、まさに出ずっぱりの日々となりそうです。ともあれ楽しみなフェスティバルです。
以下フェスティバルのご案内です。

第17回チャンムダンスフェスティバル GOYAN2011
開催期間/2011年6月10日〜21日
会場/高陽市のアラムヌリ、アラム劇場、セラセ劇場、その他
主催/高陽文化財団、創舞芸術院
お問い合わせ/Tel 82-2-704-6420 Fax82-2-704-6444
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高陽文化財団 
創舞芸術院
オープニングプログラム
6月10日 pm8:00開演
高陽市 アラムヌリ劇場
1「夢」(仮) 安田登(能) 中村明一(尺八) 土取利行(パーカッション)
2キム・ヨンスク ナム・ジョンホ
3「光」キム・メジャ (舞踊) 土取利行(音楽)

土取利行ワークショップ 6月8日、9日予定

*なお「光」はこの韓国公演の後、さらに発展させた形で再び日本に上陸。今度はキムさんにチャンム舞踊団の最高峰の女性ダンサー四名を加え、岡山県美星町井原市)中世夢が原での野外公演が予定されています。こちらは詳細が決まり次第随時お知らせしていきますので、お見逃しなく。